Bluetoothとは
Bluetoothとは、周辺機器をワイヤレスで使える近距離通信規格のことです。
Bluetoothを利用すると、パソコンや周辺機器などをケーブルを使わずに、ワイヤレスで接続し、機器間で音声やデータをやりとりすることができます。最近では、イヤホンやスピーカー、キーボードなどさまざまな製品が対応しています。
※2.4GHz帯の電波を利用し、最大24Mbpsの速度で通信を行うことができます。
赤外線通信との違い
赤外線通信の通信可能距離は最大1m程度なのに対し、Bluetoothは機器間の距離が10m以内であれば、壁などの障害物があっても通信することができます。
Bluetoothは、音楽などの大容量データもやり取りすることができ、消費電力が低いのも特徴です。国際標準規格なので対応機器であれば各国のどのメーカー同士でもやり取りできます。
Wi-Fiとの違い
Wi-Fiは、複数の機器同士でネットワークを構築し、高速通信することを想定しています。パソコンやスマートフォン、テレビ、プリンターなどを一度につないで利用でき、大量のデータをスムーズに送受信できます。
Bluetoothは、1対1の通信を目的とし、使用時はつなぐ機器を指定(ペアリング)する必要があります。通信できる距離も数m~10m程度と短く、通信速度もWi-Fiに比べてかなり劣るため、大量のデータを送るには不向きです。しかし、消費電力が少ないため、イヤホンやキーボードなどの機器に向いています。
Bluetoothの使い方(スマートフォンとスピーカーをつなぐ場合)
- スピーカー(Bluetooth対応)の電源を[オン]にします。
- スマートフォンの[Bluetooth]ボタンを[オン]にします。
- スピーカーの[Bluetooth]ボタンを押してペアリングモードにします。
※Bluetoothでは、機器と機器を接続する設定のことを「ペアリング」と呼びます。 - スマートフォンが認識すると、接続できる機器名が表示されます。
※スマートフォンに表示されるのは機器の品番です。 - 接続できる機器を選択してペアリングを完了します。
※NFC対応の機器同士ならかざすだけで「ペアリング」できます。NFCとは「Near Field Communication」の略で、今、最も注目を集めている近距離無線通信技術です。ワンタッチ(触れるだけ)で機器認証ができます。
NFCはSuicaやEdyなどにも使われている非接触の技術です。NFC対応機器同士ならかざすだけでかんたんにペアリングすることができます。
Bluetoothのクラス・プロファイル・バージョン
class|クラス|
Bluetoothには電波強度を示す class(クラス)があります。
class1・・・100m
class2・・・10m
class3・・・1m
一般的な使用では class2のものがよく使用されています。
プロファイル
Bluetoothにはプロファイルという機器の種類ごとに決められた規格があります。
Bluetooth間で接続を行う場合、両方の機器が同じプロファイルを持っている必要があります。
FTP・・・パソコン間のデータ転送を行う通信
HID・・・マウスやキーボードなどの入力機器の通信
BPP・・・プリンタへ転送・印刷を行う通信
HSP・・・ヘッドセットとの通信
A2DP ・・ヘッドフォンやイヤフォンに音声伝送を行う通信
パソコンに内蔵されているBluetoothは主要なプロファイルはすべて備わっているので、マウスやキーボード、ヘッドフォン、プリンターと接続することができます。
バージョン
Bluetoothにはバージョンがあります。
古いバージョンから1.1、1.2、2.0、2.1、3.0、4.0などです。
新しいバージョンのものほど転送速度は早くなります。
1.1以降のバージョンのものはそれぞれ下位との互換性があるので 4.0の機器と1.1の機器をつなぐこともできます。しかし下位互換性になるので転送速度は 1.1のバージョンになります。