NotebookLMとは
NotebookLMは、Googleが開発したAI(人工知能)を搭載した新しいタイプのノートアプリです。自分が持っているたくさんの資料をAIが読み込み、その内容を理解して整理するのを手伝ってくれる賢いアシスタントのようなものです。
例えば、たくさんの本や資料、Webサイトの記事などを読まなければならない時、一つ一つ読むのは時間がかかります。NotebookLMは、このような手間をAIの力で減らしてくれます。
従来のノートアプリとの違い
これまでのノートアプリは、手動でメモを取ったり、情報を貼り付けたりするのが主な役割でした。しかしNotebookLMは、ただ情報を保存するだけでなく、AIがその情報を理解して自分が必要とする形で加工してくれます。
- 自動要約:長い文章でも、AIが重要なポイントをまとめてくれます。
- 質問応答:アップロードした資料の内容について質問すると、AIがその資料の中から答えを探して教えてくれます。
- 関連情報の抽出:複数の資料をアップロードすると、AIがそれぞれの資料の共通点や関連性を見つけ出してくれます。
まるで、自分の隣に優秀な部下がいるような感覚で、情報整理や分析できるのがNotebookLMの最大の特徴です。
資料のアップロードと管理
NotebookLMには、様々な形式の資料をアップロードして、一元管理できます。
- PDFファイル:資料やレポートなど、PDF形式のファイルを読み込めます。
- Googleドキュメント/スライド:Googleドライブに保存されたドキュメントやプレゼンテーション資料を読み込めます。
- WebサイトのURL:WebページのURLを入力すれば、その内容を読み込めます。
- コピーしたテキスト:テキストを直接貼り付けできます。
これらの資料を「ノートブック」という単位でまとめて管理できるので、プロジェクトやテーマごとに資料を整理しやすくなります。
要約と質問応答(Q&A)
- 自動要約:アップロードした資料の中から、AIが自動で重要なポイントを抽出して要約してくれます。議事録や分厚い専門書の内容を短時間で把握したい時に便利です。
- 質問応答(Q&A):資料の内容について、AIに直接質問できます。
「この資料の主要な内容は何ですか?」「このデータは何を示していますか?」といった質問をすれば、AIが資料の中から関連する情報を探し出し、明確な答えを提示してくれます。
さらに、AIの回答には、どの資料のどの部分から情報を持ってきているかを示す「引用元」が表示されるので、情報の信頼性を確認できるのも安心です。
音声概要の生成(Audio Overview)
音声概要の生成機能は、アップロードした資料の内容を“対話風”にまとめたポッドキャストのような音声ファイルを生成できます。この機能は、Geminiが資料の内容をもとに、2人のAIホストが対話するポッドキャスト形式で議論を生成する仕組みです。
議事録やインタビュー記録、論文といった長い文書でも、対話形式で要点をまとめてくれるので、内容の把握にも役立ちます。
アイデアの創出と分析
NotebookLMは、単なる情報整理ツールに留まりません。
- 新しい視点の提供:複数の資料を読み込ませることで、AIがそれらの資料間の関連性や共通点を見つけ出し、自分が見落としていたかもしれない新しい視点やアイデアを提案してくれます。
- 複雑な情報の視覚化:資料の情報をインタラクティブなマインドマップで表示できる機能も備わっています。これにより、複雑な情報も視覚的に把握しやすくなり、アイデアの整理や思考の深化に役立ちます。
学習の活用例
NotebookLMは、さまざまな場面で生産性を向上させる強力なツールになります。
- 受験勉強:教科書、講義スライド、参考書などをアップロードして、重要ポイントを要約したり、疑問点をAIに質問できます。自分だけの学習ガイドを自動で作成することもできます。
- 論文執筆・研究:大量の資料や文献を読み込むとき、それぞれの要約を作成したり、特定のテーマに関する情報を素早く抽出できます。その結果、関連文献のレビューや資料分析の時間を大幅に短縮できます。
- 資格試験対策:過去問や参考資料を読み込ませて、効率的に知識を定着させることができます。
ビジネスの情報活用例
- 会議の準備・議事録作成:会議資料を事前にアップロードして要点を把握したり、会議中にメモを取った内容をAIに整理させたりできます。議事録の作成も効率化されます。
- 市場調査・競合分析:業界レポートや競合他社のウェブサイトなどを読み込ませて、主要なトレンドや競合の戦略を素早く分析できます。
- 企画書・提案書作成:複数の資料から必要な情報を集め、アイデアを整理し、説得力のある企画書や提案書を作成できます。
- 社内マニュアル作成:社内規定や業務手順書をアップロードして、よくある質問に対するチャットボットとして活用できます。
日常生活の活用例
- 読書ノート:読んだ本の要約を作成したり、登場人物の関係性を整理するのに活用できます。
- 旅行計画:観光地の情報、宿泊施設の予約情報、交通手段などをまとめて管理し、最適な旅行プランを立てるのに役立ちます。
- 趣味の情報整理:好きな分野のWebサイト記事やブログをまとめて、知識を深めるのに活用できます。
NotebookLMの始め方と使い方
NotebookLMはGoogleアカウントがあればすぐに利用できます。
- Webブラウザでnotebooklm.googleにアクセスします。
- Googleアカウントでログインします。
- [新規作成]をクリックします。
- ノートブックの作成画面が表示されます。
- [+ノートブックを新規作成]をクリックします。
- [ソースをアップロード]画面が表示されます。
- 読み込ませたいファイルを選択し、アップロードします。
PDF、音声(mp3)、Googleドライブ、Googleスライド、ウェブサイト、YouTube、テキストなどをアップロードできます。
- アップロードが完了したら画面下のプロンプトの入力欄に、質問や指示を入力します。
「この資料の要点を教えてください」
「〇〇について書かれている箇所はどこですか?」
「AとBの共通点を教えてください」
「この内容から、他にどんな疑問が生まれますか?」 - 質問を送信すると、AIがアップロードした資料の内容に基づいて回答してくれます。
AIの回答には、どの資料のどの部分から情報が引用されているかを示す番号が表示されます。その番号をクリックすると、元の資料の該当箇所にジャンプして、内容を確認できます。
ノートの整理と活用
AIの回答や、自分自身で気づいたことなどを「ノート」として保存・整理できます。
- ピン留め:AIの回答の中で重要なものや、後で見返したいものがあれば、[新しいメモを保存]クリックしてノートとして保存できます。
- メモの追加:自分で気づいたことや、資料から得られた洞察などを自由にメモとして追加できます。これらのメモも、AIが資料と関連付けて分析してくれます。
- ノートの整理:保存したノートは、後で検索したり、関連するノート同士をまとめたりすることができます。
留意点
2025年5月現在、NotebookLMは無料で利用できます。ただし利用できるノートブックの数や、1つのノートブックに追加できるソースの数、1日のチャット回数などには上限が設けられています。
- ノートブック数:100個まで
- ソース数:1つのノートブックにつき50個まで
- ソースの容量:1つのソースにつき200MBまたは50万単語まで
- チャットクエリ:1日50回まで
- 音声概要の生成:1つのノートブックにつき3回まで
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